パスワード管理アプリ「1Password」の不満です。

ネットで調べた通りに使えないんだけど?
ちまたで「便利」につられ買ったけど、なんか違う…
そうなんです。実際、1Passwordは使う環境・OSにより”だいぶ機能が異なる事実”があります。
ですが1Passwordを説明している情報の大半は、デバイスやOSといった「この環境でなら使える!」前提条件を説明していないものばかりです。
そのため、ネットの情報を鵜呑みにして1Passwordを購入された方で、
「ぜんぜん違うじゃん!」
「1Passwordって、使い勝手わるい!」
なんて、後悔される方が多いようですね。
そこで本記事では、1Password「OS別5つの機能格差」 つまびらやかな1Passwordの実態を解説していきます。
「1Passwordってどうなの?」お考えの方、ご自身の環境が1Passwordを使うに適しているのか?ぜひご参考にしてみてください。
1Passwordの新機能「iOS」のみ追加
1Passwordのリリース情報を見ていきましょう。
・1Passwordが「M1 Mac」にネイティブ対応
・1Password「Apple Watch」でロック解除が可能に
1Passwordリリースノートより抜粋
利便性アップなリリース情報って、”ほぼ iOS”です。
その他OSで機能改修しなければならないこと、山ほどあるにもかかわらずです。
まずは、使い勝手の悪さが目立つ「OS別で使えない機能」、順に説明していきます。
1Password「iOS」以外はマスターパスワード入力必須
1Passwordは、AppleのTouch IDやFace IDと連携して、指紋や顔で1Passwordのロックを解除できるようにした
引用元:BRIDE
一方、Windows 10でブラウザー「Chrome」「Microsoft Edg」で1Passwordを使おうとすると、「適宜でマスターパスワードの入力を求められる」仕様なんですね。
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1Password「毎回マスターパスワード入力が手間」Windows Hello設定くわしく解説
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具体的には、「PC起動」または「PCが最大12時間アイドル(使っていない状態)」このタイミングでマスターパスワードの入力が必要です。
この仕様、今どきのパスワード管理アプリとしては非常に珍しいことです。
なぜなら、パスワード管理アプリの本懐は「パスワードを入力させないこと」にあるからです。
パスワード入力の手間暇をなくすためのツールなのに、マスターパスワードを入力させるとは何事?
このあたりは競合の「Bitwarden」あたりを見習うべきでしょう。
Bitwardenなら利用環境を気にすることなく、「PINコード入力、生体認証」また「FIDO2」といったハードウェア認証がマルチデバイスで対応しています。
BitwardenならデバイスやOSが変わっても、マスターパスワード入力不要、つまり「シームレスなパスワード運用」が実現できますよ。
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無料パスワード管理アプリ「Bitwarden」の使い方をIT管理プロが解説
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1Password「iOS」以外で使えない機能
下図、「左:iOS(iPhone)」「右:Android」の設定画面です。

1Passwordのメリット・主軸ともいえる以下2つの機能、Android版だと備わっていないんですね。
- 同期
- 1Passwordブラウザ
iOSのみ「同期」機能は【1Passwordを無料で使える】
iPhone本体のみ、またはDropboxに1Passwordの保管庫が作れるため、有料である1Passwordを「ずっと無料で使い続けることができる」超すぐれもの機能です。
ただし、この「スタンドアロン保管庫」ですが、一部有料でないと使えない機能があります。
▼ スタンドアロン保管庫で使えない機能
- 自分専用「プライベートリンク」
- ファイルの添付
- パスワード変更履歴
などなど。
iOSのみ「1Passwordブラウザ」機能
1Passwordアプリ内のセキュリティが担保された、専用ブラウザです。
ですが、単なる安全性の確保だけではありません。
「登録パスワード」と「パスワード入力」画面の往来がワンタップで実現できるため、生産性が下がらない仕組みです。
画面下のタブを「ロングタップ(長押し)」でセキュアブラウザが開く、セキュアブラウザの右上「完了」タップして1Password保管庫に戻ることができます。

セキュアブラウザ使う例としては、以下のような場面ですね。
- 1Passwordで自動入力できないサイト
- サイト情報チェックしながら1Password入力の補完、編集
パスワード管理ツール全般のお悩みですが、「自動入力ができないサイト」よくあります。
そのような場面でも1Passwordの「セキュアブラウザ」なら、アプリ下段の「鍵アイコン」をタップして、ログイン情報のコピー&ペーストが超スムーズに行うことができますよ。
この「セキュアブラウザ」、使ってみるとわかる超便利機能なので、Androidユーザーさん本当に残念です…
1Passwordのブラウザー拡張アドオン「もはや意味不明」
PCとスマホ間でパスワード同期して使うのは、もはやパスワード管理アプリの定番ですね。
1Passwordも同様で、使っているブラウザーに「1Password拡張アドオンを追加」することで、他デバイスとパスワードを同期して使える仕組みです。
そして実際にPCで1Passwordを使うべく、1Password公式サイトやChromストアに1Passwordを探しにいくのですが…
- 1Password 7 ?
- 1Password X ?
- 1Password ベータ ?
- 1Password クラシック版の拡張機能?
「・・・一体、いくつあるのよ?」
「で、結局どれを使えばいいの?」
このような状態です。
1PasswordはOSにより価格が異なる謎
個人版1Password、2022年4月現在の価格です。
OS | 価格 |
---|---|
iOS (App Store参考) | 最初の6ヶ月:月額200円、以降月額450円 年額:3,900円 3年間で11,700円 |
Android | 月額430円 年額:4,050円(月額337.5円) 3年間で12,150円 |
Windows 10 | 月額:401円 (月3.29ドルを122円換算) 3年間で14,436円 |
iOSは「他OSより機能が充実しているのに、他OSより価格が安い謎」です。
因みに、日本で1Passwordを取り扱っている「ソースネクスト社」で価格比較してみると、全OS共通で使える3年ダウンロード版が 10,987円(税込)で購入することができます。
まとめ
1Passwordが使いづらい・使えない5つの理由です。
- iOSのみ機能が追加される傾向
- OS別でマスターパスワード入力要否が異なる
- OSにより使えない機能がある
- ブラウザー拡張機能はもはや意味不明
- OS別の購入価格差「誰か解説プリーズ」
以上のことから、iOS以外で 1Password を使うメリットが見い出せない明白な事実があります。
そのため、異なるデバイス・OS間でパスワード同期させて、単なる「パスワードを管理するツール」として使うなら、当サイトでも紹介している無料パスワード管理アプリ「Bitwarden」がおすすめですよ。
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無料パスワード管理アプリ「Bitwarden」の使い方をIT管理プロが解説
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ただし、iPhoneの方は1Password一択です。
iOS版の1Passwordは、固定費切り替えを協力にサポートしてくれる【家計改善のため超・便利ツール】として活躍してくれるので、十分に採算がとれる使い方ができますよ。