iOSアップデート

新しいiCloud利用規約【同意を求める理由】同意して大丈夫?ズバり解説

2021年9月24日

iPhoneの画面に突然「新しいiCloud利用規約」が表示され、お困りですか?

同意しても大丈夫なの?

規約を読んでも、よくわからないし…

Appleは何を同意させようとしているのか?「デジタルがちょっとニガテ…」という方にお読み頂きたく、わかりやすい言葉でズバり!解説していきます。

新しいiCloud利用規約|同意を求める理由

新しいiOSバージョンのリリースに伴い、Appleのオンラインサービス「iCloud」のシステムも変更が生じています。

そのため、Appleが決めた「iCloudを悪用したらダメ」というルールや、安全設計、プライバシーを保護する仕組みも変わりました。

つまり、iOSアップデート「する・しない」に関わらず、

プライバシー情報の取り扱い方

”ちょっと変わってます”

同意してくれませんか?

包み隠さず公開するので、「同意してほしい」という目的です。

新しいiCloud利用規約「同意しない」どうなる?

  • 同意しないとiCloudが使えない
  • 同意しても”課金は発生しない”

Safariやアプリのバックアップ先としてiCloudを使っている場合、「同意する」しかありません。

つまり、iPhoneを使い続ける以上は「同意するしかない(ほぼ強制)」という理解でよいでしょう。

下図ご参考まで、iOS16リリース当時の「新しいiCloud利用規約」の同意画面です。

新しいiCloud利用規約|同意する内容は?

リリースされるiOSバージョンによりけりですので、「詳しく知りたい!」という方は、Appleが公開している「iCloudへようこそ」を読み進めるしかありません。

すべて咀嚼(そしゃく)するには、小一時間で済まないレベルの長文ですが…

そのため今回は、「利用規約とはどのような内容なのか?」をイメージしやすくするため、iOS 16から追加された「iCloud+」を例に説明していきます。

新しいiCloud利用規約|iCloud+を例に解説

iCloudのサブスクリプションを契約している方には、次の機能が追加されています。

  • プライベートリレー
  • メールを非公開
  • HomeKitセキュアビデオ(機能拡張)

これらの新機能が、iCloudの利用規約にどのように影響するのかを見ていきましょう。

1. プライベートリレー

Safariを使うときに生じる、位置情報のストーカー行為からの"身バレ”を防ぐ仕組みです。

何も対策していなければ、”Safariを使っている、おおよその場所が特定されている”この事実、知ってましたか?

ユーザーのプライバシーを尊重するAppleとしては、「これはプライバシー侵害だ!」と受け止め、ブロックできる機能を提供しているわけですね。

え?じゃあ iCloud+契約しないと、Safariからプライバシー情報”ダダ漏れ”ってこと?

そんなことは御座いません。最新のiOSバージョンには、不正な追跡行為をガードする機能は標準で備わっていますので。

関連:Safariプライバシー保護の仕組みをわかりやすく解説

ただしプライベートリレーでは、Safari以外のブラウザーまた、アプリを使った際の”位置情報を知ろうとするストーカー行為を防ぐことはできません。

Safariだけでなく、iPhoneを使うあらゆる場面で「自分の位置情報を知られたくない!」という方は、”VPNアプリ”がおすすめです。

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2. メールを非公開

非通知で電話をかける「184」のようなメールの機能です。

あなたが使っているメインのiCloudメールアドレスを「隠したまま」メールを送る、受け取ることができる仕組みです。

想定される活用シーン

  • Apple ID登録可能なアプリ使用時
  • 定期購読のためのメール登録
  • よくわからない人へのメール送信

つまり、「身バレしない、使い捨て可能なランダムのメールアドレスが使えるようになった」と覚えればよいでしょう。

3. HomeKitセキュアビデオ(機能拡張)

もともとiCloudに備わっていた「防犯カメラ」機能の強化版です。

iPhoneの 「ホーム」アプリを使い、設置したHomeKit対応のカメラが人物、動物、車、荷物の配達を検知したときに収録したビデオを見ることができます。

部屋: カメラを家の中の部屋に設置したり、玄関ポーチや裏庭など、屋外の場所を部屋として作成したりできます。

引用元:iPhoneのホームで防犯カメラを設定する - Apple

HomeKitセキュアビデオは、次のようなシーンで活躍してくれます。

  • "置き配"の紛失、盗難の対策
  • Uber Eats配達員トラブル防止

例えばiPhoneに「Siri、玄関を見せて」と指示すれば、リアルタイムで玄関前をチェックすることもできます。

また録画データはiCloudに保存されていくので、有事の際の ”動かぬ証拠”として示すことができますね。

なお「野外に設置できるHomeKit対応カメラ」は、ご覧いただければわかりますが【品薄・超希少】ですので、ご検討はお早めに。

新しいiCloud利用規約|取り扱うプライバシー情報を制限するには?

新しいiOSバージョンのリリースにより、「iCloudやAppleが取り扱うかもしれないプライバシー情報が変わった」ここまではご理解いただけたかと思います。

そうなると次に知りたいこと、それは、

取り扱うかもしれない

プライバシー情報を制限できる?

ズバりを知りたい。

これですよね。

ではズバり、iOS 17.3にしたiPhoneの[設定]>[プライバシーとセキュリティ]の画面をご覧いただきましょう。

  • 個人情報安全性チェック
  • センシティブな内容の警告
  • 解析と改善
  • Appleの広告

このあたりの設定を[オン]にしている場合、

プライバシー情報を分析して、

個人を特定しない形で、

有効活用させていただきます。

ということですね。

Appleへのプライバシー情報の提供「オフ」にできる

iCloud利用規約に同意していても、iPhoneの設定で「機能:オフ(拒否)」にすれば、”Apple社へのプライバシー情報の提供を極小化することは可能”です。

設定方法について、くわしくは別記事をご参考ください。

関連記事
iPhoneプライバシー設定おすすめ4ステップ|IT管理プロが解説

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このように、プライバシー情報の提供を[オフ]にできる設定を公開していることからも、Appleは"ユーザーのプライバシーを尊重している”という企業努力が伺えます。

新しいiCloud利用規約「同意できない」場合の対処法

iPhoneで「同意する」をタップしても、エラーが発生してしまう場合の対処法です。

Wi-Fiを「オフ」にしてみる

Wi-Fiに接続した状態だと、同意できずエラーが発生する情報があります。Wi-Fiをオフにして、再度「同意する」をタップしてみてください。

スクリーンタイムのアカウント変更「許可する」

スクリーンタイムで「アカウント変更:許可しない」設定していると、「新しいiCloud利用規約」タップできません。

以下、一時的にスクリーンタイムで「アカウント変更:許可する」を設定する流れです。

  • [設定]アプリを起動
  • [スクリーンタイム]を選択
  • 「ファミリー」から対象を選択し、
  • [コンテンツとプライバシーの制限]
  • [アカウント変更]”許可する”へ変更

再度、同意できるかを試みてください。同意できた後、上記⑤の設定をもとに戻すことをお忘れなく。

まとめ

「新しいiCloud利用規約」の同意を求める理由から、同意したらどうなるのか?説明でした。

新しいiOSアップデートにより、iCloudサービスでプライバシー情報の取り扱い方が ”ちょっと" 変わったので、納得のうえ「同意」してくれませんか?

Apple社がお願いしている、という理解でよいでしょう。

取り扱うプライバシー情報に関して「もっと詳しく知りたい!」という方は、同意の文章を読み進めてみてください。

  • この記事を書いた人

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