「Appleがプライバシー情報を求める理由は?」
「提供するプライバシー情報”ゼロ”にできない?」
会社でプライバシー情報の識別から、適切な管理までを担っているIT管理プロの筆者がお答えします。
Apple社がプライバシー情報提供を求める2つの理由
- サービスの改善、品質を向上する目的
- パーソナライズした広告を表示させる目的
以下順に説明していきます。
1.Apple社サービス改善、品質向上の目的
例えばiPhoneの「写真」アプリであれば、思い出を振り返るため、撮影日時だけでなく「場所、”位置情報”」を使っています。
この位置情報ですが、もっと正確性をアップさせたい目的があります。
それは、あなたの写真アルバム整理を手助けし、使い勝手を向上させることで「ユーザーが離れないから」です。
「まぁ、使い勝手が良くなるなら協力しなくもない」このように考える方もいらっしゃることでしょう。
ですが、プライバシー情報を識別していくシステムの流れ、ざっくり理解してもそのように思われるでしょうか?
プライバシー識別の流れ
- 画像をシステムが解析
- Apple社の膨大なデータから”位置情報”を識別
- あなたの写真の位置情報を記録、表示
「画像を解析する」ということは、写っている「人物」も識別しているわけですね。
映っている人物から「性別、年代」が識別できる、つまりは…
お子さんの成長記録、
ずぅーーっとチェックされている
このような理由から、嫌悪感をいだいてしまうのは至極当然のことでしょう。
2.パーソナライズな広告を表示させる目的
「パーソナライズ」とは?
一人ひとりの好み(興味や趣味、嗜好性)に合わせた情報のこと。
つまり、プライバシー情報は「パーソナライズそのもの、あなたの好みのかたまり」という理解でOKです。
よくWebサイトを閲覧していて、「気になる画像やメッセージをタップ、いつの間にか他サイトで商品を購入しようとしていた」このような経験、ありませんか?
まったく関心のない広告であればスルーできますが、プライバシー情報を活用したあなたのどストライクを狙った広告を表示させられたら、スルーできる自身ありますか?
「うわ、気持ちわるっ」
「誘惑に弱いから、広告なしで…」
このように思われた方、あなたのiPhoneでプライバシーを保護する設定、以下説明していきます。
Apple社へのプライバシー情報「極力送信しない」3つの設定
Apple社へ、あなたのプライバシー情報を「極力送信しない」設定です。
- 位置情報サービス
- 解析および改善
- Appleの広告
※なお以降、「iOS 15.2」バージョンの iPhoneプライバシー周りの設定 例です。
▼ 共通手順
- iPhoneで「設定(歯車のアイコン)」を開く
- 「プライバシー」をタップ
まずは「位置情報サービス」の設定です。
「位置情報」送信しない
- 「位置情報サービス」をタップ
- 次の画面で「システムサービス」をタップ
- 次の画面で「製品の品質向上」以下すべて無効にする
- iPhone 解析
- 経路と交通情報
- "マップ"の改善
![Apple社へ[位置情報サービス]送信しない設定](https://lifehacktivist.com/wp-content/uploads/2021/09/image-41.jpg)
設定したら、画面左上の[戻る]をタップし、「解析および改善」の設定にすすみます。
「解析および改善」 送信しない
iPhoneの設定「プライバシー」画面からの手順です。
- 画面の下にある[解析および改善]をタップ
- [iPhone 解析を共有]オフにする
![Apple社へ[解析および改善]送信しない設定](https://lifehacktivist.com/wp-content/uploads/2021/09/image-41.png)
因みにですが、上図「オン」にした場合に表示されるプライバシー情報です。
![[解析および改善]オンにした場合](https://lifehacktivist.com/wp-content/uploads/2021/10/image-1.jpg)
次は画面左上の「戻る」タップし、「Appleの広告」の設定です。
「Apple の広告」許可しない
iPhoneの設定「プライバシー」画面からの手順です。
- 画面の下にある「Apple の広告」をタップ
- 「パーソナライズされた広告」オフにする
![Apple社へ[Appleの広告]送信しない設定](https://lifehacktivist.com/wp-content/uploads/2021/09/image-42.jpg)
ココに注意
広告が表示されなくなる設定ではありません。
あくまで「あなた好み、パーソナライズされた広告」の表示を制限するための設定です。
繰り返しますが、どストライクな誘惑をされないための対策ですね。
まとめ
Apple社がiPhoneのプライバシー情報が欲しい理由、プライバシー情報を「極力送信しない」設定方法でした。
Apple社は、iPhone(iOS)バージョンアップ適宜、あなたのプライバシー情報の取り扱うために「利用規約の同意」といった形式で iPhoneに表示させて、同意を求めてくる場合があります。
ただApple社は、サービスの透明性・健全性に努めており、プライバシー情報提供を「iPhone設定で回避する方法」も公開しています。
ですが、サービスを利用する前提として「プライバシー情報の取り扱いを”0(ゼロ)”にすることはできない」事実も知っておいてくださいね。
「最小限のプライバシー情報のみの提供とする」iPhon設定、本記事が参考になれば幸いです。
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