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ウイルスバスター(トレンドマイクロ)の安全性・危険性は?情報セキュリティ3つのポイント

2023年9月15日

トレンドマイクロ社の「ウイルスバスター」の安全性、危険性が気になる方向け、情報セキュリティ資格を有するITプロがわかりやすく解説していきます。

この記事の内容

  • トレンドマイクロの防御力の高さ
  • 防御力は高いが誤検知も多い
  • 知っておくべき個人情報リスク

この記事がおすすめな方

  • トレンドマイクロ製品を使うか?考えている方
  • トレンドマイクロは本当に安全?知りたい方
  • トレンドマイクロの個人情報リスクを知っておきたい方

トレンドマイクロの基本情報

会社名トレンドマイクロ
設立1989年
所在地東京都渋谷区
事業内容コンピュータ及びインターネット用セキュリティ関連製品・サービスの開発・販売

トレンドマイクロはどこの国の会社?

トレンドマイクロは東京都渋谷区に本社を置く日本の会社です。

トレンドマイクロの安全性を評価した結果

【評価結果】トレンドマイクロは「防御力は高いが、可用性に不安があり、個人情報も心配がある」という結果でした。

この理由に至る、評価した3つのポイントです。

  1. 第三者テストで高い防御力を実証
  2. 誤検知も多く、可用性に難あり
  3. 個人情報のリスクが4つある

以下順に説明していきます。

1. トレンドマイクロの防御率「99.93%」

トレンドマイクロ製品は、どれだけ脅威をブロックできるのでしょうか?第三者セキュリティ評価機関「AV-Comparatives」が行ったセキュリティテストの結果がコチラ。

参考:AV-Comparatives Windows Real-World Protection Test

表の見方として

  • 侵害された:防御できなかった割合
  • ユーザー依存:設定や操作によって防御できない割合

2018年~2023年の平均的なブロック率は「99.93%」でした。年代問わず、鉄壁の防御率を誇っています。

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2. 誤り検知も多い傾向

可用性とは?脅威を防ぐ能力が持続すること。また他アプリにも影響を及ぼさない度合いも評価しています。

防御力が高い一方、「誤ってブロックする割合も多い」という結果になっています。

出典:AV-Comparatives 2023年2月~5月評価レポート

年代別に見てみましょう。

年月誤検知率(②÷①%)①テスト件数②誤検知数
2023年8.28%77462
2022年6.25%135184
2021年3.59%147953
2020年6.28%151295
2019年2.22%145532
2018年2.45%207849
総計4.84%(平均)8649375
参考:AV-Comparatives Windows Real-World Protection Test

この結果から、トレンドマイクロは "堅牢性"つまり「疑わしきは通さない」といった明確な方針を感じます。

なお誤りブロックの対処法として、公式サイトに専用フォームを設けており、迅速に対処するサポート体制となっています。

危険ではないはずのソフトウェア/アプリケーションやWebサイトが「危険」と判定される

3. トレンドマイクロには個人情報リスクが④つある

  • 内部不正による情報漏えい
  • ハッキングの事例がある
  • 許可なくユーザー情報を取得していた
  • 個人情報の取り扱い場所と共有相手

以下順に説明していきます。

①内部不正による情報流出(2019年11月)

元スタッフが情報を不正に持ち出して売りさばいていたという、信じられない情報漏えいの事例がありました。

被害としては、海外の個人向け製品を利用する一部顧客情報で、日本の顧客情報は流出しなかったと報じられています。

②ハッキングの事例がある(2019年5月)

ロシア系ハッカー集団「Fxmsp」に不正侵入されたという事例があります。

なおハッキングに関して、トレンドマイクロが発表した情報です。

  • ハッキングされたのは事実
  • 盗まれたのはテストデータのみ
  • 個人情報は盗まれていない
  • 中国拠点は攻撃されていない
引用元:一部SNSや報道に関して | トレンドマイクロ

③アプリがユーザーの許可なく情報収集していた(2018年9月)

ユーザーにプライバシー情報へのアクセス許可を確認せず、Webの閲覧履歴を収集していたことが発覚しました。

Apple社のApp Storeでアプリが公開停止される事態にまで発展しましたが、2018年12月に修正版が再公開されたことで問題が解決しました。

【App Store上の当社アプリに関する重要なお知らせ】トレンドマイクロ (trendmicro.com)

④個人情報を取り扱う場所と共有相手

トレンドマイクロ公式の「プライバシー」を要約した内容です。

取得される可能性のある個人情報の種類

トレンドマイクロ製品を使った際、トレンドマイクロに取得される可能性のある個人情報の一覧です。

個人情報の種別個人情報の例
アカウントデータ氏名、生年月日、性別、住所、メールアドレス、電話番号、パスワードなど
コミュニケーションチャット、SNSなどのメッセージ(添付ファイル含む)
Webコンテンツ閲覧、投稿、Cookie、その他Webに入力した情報など
製品データデバイス情報、分析情報、位置情報、ネットワークトラフィックなど

次に、取得した個人情報を「どこで・誰が取り扱うのか?」を順に説明していきます。

取得した個人情報は「海外でも取り扱う」

トレンドマイクロはセキュリティ事業を展開しています。そのため、日本国外で個人情報が取り扱われることもあります。

取得した個人情報を「共有利用する相手」

取得した個人情報を「共有利用する相手」として示されている範囲です。

  • 海外の関係会社
  • サポート業務委託先
  • Webサイトのシステム運用保守委託先


トレンドマイクロが個人情報を共有する理由は以下の3つです。

  1. 製品の改善とセキュリティ向上のため
  2. 製品やサービスに関する情報提供
  3. システム運用保守のため

トレンドマイクロは、製品やサービスの提供・改善、セキュリティ情報の提供、マーケティング活動などの目的で、個人情報を収集しています。

個人情報の取得を拒否することもできますが、その場合は製品やサービスで一部の機能が制限される可能性があります。

トレンドマイクロの安全性まとめ

トレンドマイクロの安全性について、情報セキュリティ3つのポイントで評価した結果です。

  1. 第三者テストで高い防御力を実証
  2. 誤検知も多く、可用性に難あり
  3. 個人情報のリスクが4つある

トレンドマイクロのセキュリティソフトは、防御力は業界トップクラスですが、誤検知やユーザーの負担が課題です。

また、2018年から2019年にかけて、個人情報リスクが立て続けに発生しました。現在は収束済みですが、このような事態はやはり気になるところですね。

なお個人情報の取り扱いリスクについては、他セキュリティソフトも同様です。

セキュリティソフトを選ぶ際には、こうしたリスクについても考慮した上で、安全性の高いものを選ぶようにしましょう。

他のセキュリティソフトの安全性は?

安全性が高いセキュリティソフトを比較・ランキングしています。

より確実に、安定した安全性を確保したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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