ネットワーク接続禁止しているPCで、安全にデータの受け渡しを行いたい。
データ盗み出されないよう、データを暗号化ロックして送りたい。
USBメモリのアクセスを制限したり、データにウイルスが仕込まれていないかをチェックするUSBメモリもあります。
より安全にデータを受け渡しできるUSBメモリを選ぶポイントについて、情報セキュリティ資格を有するIT管理プロが解説します。
安全にデータを受け渡すUSBメモリ選び4つのポイント
- 自動暗号化ロック機能
- 使用には認証が必要
- 実績のあるメーカー品
- ウイルスチェック機能
以下順に説明していきます。
USBメモリの自動暗号化ロック機能
USBメモリへデータを保存したタイミングで、自動的にロックしてくれる機能です。
USBは紛失・盗難した場合に備え、自動ロックは必ずほしい機能ですね。
USBメモリアクセスに「認証」を用いる
認証を行うことで、使用が可能になるUSBメモリです。
- USBアクセス時にパスワード入力
- USBメモリ本体のボタン、指紋認証
パスワード、または本体ボタンからロック解除するUSBメモリが主流ですね。
指紋認証はセキュアな用途に向いていますが、事前に指紋登録が必要です。
そのため、頻繁に利用者が変わるような使い方には向いていないでしょう。
セキュアなUSBメモリで実績あるメーカー
粗悪な並行輸入品を購入したことによる、よくあるトラブルの情報です。
ココに注意
- USBメモリ初期不良率10%程度
- 容量偽装メモリの横行
- ウイルスやバックドア(侵入できる口)が仕込まれていることも
枚挙にいとまがないので、代表的なものだけ列挙してみました。
Amazon等で出回っている激安USBメモリを購入し、メモリチェックツールでテストすると、「書き込み保存領域に不具合(不良セクタ)がある」また「書き込みテストすると10GB以上書き込めない」このような粗悪品が多く出回っています。
中には、USBメモリにウイルスが混入されていたり、バックドアが仕込まれていたりという商品もあります。
購入前に、必ず製造元メーカーをチェックするようにしましょう。
USBメモリ「ウイルスチェック」機能
USBメモリのデータ経由でウイルス感染、実は珍しいことではありません。
そのため、ウイルスチェック機能が搭載されたUSBメモリも普及しています。
ウイルスチェック実行タイミング
- デバイスにUSBメモリを接続したとき
- データを保存するとき
セキュアな環境で使うようであれば、USBメモリ経由でウイルス感染しないような配慮は必要ですね。
安全にデータを受け渡すUSBメモリ4選
それではセキュリティの目的別、IT管理プロおすすめのUSBメモリをご紹介します。
BUFFALO|ウィルスチェック機能付きUSBメモリ
セキュリティ会社で有名なトレンドマイクロ社とのコラボ商品です。
ポイント
- ウイルスの自動検知、隔離
- ウイルスチェックはWindowsのみ対応
- 不正利用を防ぐパスワード認証
ウイルススキャン搭載モデルのUSBメモリですが、ウイルススキャンが使用できるOSが「Windowsのみ」と制限があります。
なお、本製品のウイルススキャン機能は「ライセンス」です。
サポート期間が終了すると「使用期間が終了しました」というメッセージが表示されます。サポートの継続使用をご希望の場合は、別途、ライセンス延長パックを購入することで更新手続きを行えます。
引用元:BUFFALO
使用継続する場合、1ライセンス約1,000円/年間の費用が発生します。
アイ・オー・データ|パスワードボタン付きUSBメモリ
USBメモリ本体の、物理的なボタンでロック解除するタイプです。
ポイント
- USB本体のボタンでロック解除
- パスワードは8文字以上の数字
- データはAES256bit自動暗号化
- Windows、Mac、Chromebook対応
物理的なボタンでロック解除できるため、USB接続できるデバイスであればソフトウェア不要です。
アイ・オー・データ|指紋認証センサー付きUSBメモリ
デバイスに接続し、指紋認証で素早いロック解除が可能なUSBメモリです。
ポイント
- 指紋認証によるロック解除
- 最大6つまで指紋の登録
- データはAES256bit自動暗号化
- コンパクトで携帯性が高い
USBメモリ本体の指紋認証でのロック解除できるため、OS制限なく使用できますが、使用者の指紋を事前セットする手間があります。
使用者を限定する環境であれば、「パスワード入力不要」な利便性のあるUSBメモリですね。
エレコム|使用デバイス制限USBメモリ
登録したデバイスを識別し、ロック解除するタイプのUSBメモリです。
ポイント
- 使用デバイス登録、識別してロック解除
- 最大3台までのデバイス登録
- AES256bitデータ暗号化
内蔵されている「PASS(Password Authentication Security System)」ソフトを使用すると、あらかじめ登録したPC最大3台まで、USBメモリへのアクセスにパスワード入力が不要で使用できます。
未登録のPCに接続した場合は、パスワード入力を要求するため、万が一の盗難・紛失時のデータ漏えいを防ぐことができます。
まとめ
ネットワークより安全にデータをの高い、セキュアなUSBメモリの選び方でした。
- ロック忘れ対策の自動ロック機能
- 用途によりロック解除機能を選ぶ
- 実績のあるメーカー品を選ぶ
- ウイルスチェック機能でPCも守る
大事なデータを守るため、データの持ち運びは十分お気をつけください。