2024年7月19日、Windows PCを対象に突然青い画面(ブルースクリーン)が表示され、再起動をくりかえす障害が世界中で発生していることが報じられました。
このニュースを聞いて、「ウチのPCは大丈夫かな…何か対処が必要?」と心配されている方向けに、ITのプロがズバリ!をお答えします。
Windowsブルースクリーン障害は「CrowdStrike」が原因
まずは結論から。
PCで「CrowdStrike(クラウドストライク)」というセキュリティのツールを使っていなければ心配無用、とくに対処することはありません。
今回の障害の原因は、企業向けのセキュリティソフトである「CrowdStrike」でした。
家庭用のPCには通常このソフトはインストールされていませんので、ブルースクリーン障害は発生しないと考えられます。
Windowsブルースクリーン障害が騒がれている理由
「CrowdStrike」を使っている特定の企業だけの障害なのに、なぜこれだけ騒がれているの?
その、特定企業の障害による影響が非常に大きいからです。
具体的には、以下のような主に米インフラに多大な影響を及ぼしました。
- 航空会社:「アメリカン航空」「デルタ航空」などの大手航空会社で、予約システムやチェックインシステムに障害が発生、フライトの遅延や欠航が相次いだ
- 医療機関:「メイヨー・クリニック」などの主要病院で、電子カルテシステムにアクセスできなくなり、患者の診療記録の確認や更新ができない状況が発生
- 金融機関:「JPモルガン・チェース」や「バンク・オブ・アメリカ」などの大手銀行でATMやオンラインバンキングサービスが一時的に利用できない状況が発生
- その他公共サービス:一部の地域で交通管制システムに障害が発生し、電車や地下鉄の運行に遅延が生じた
なお国内でも、成田空港で5社が欠航するという影響が発生しました。
さいごに:個人でも間接的な影響は受けるかもしれない
今回は「CrowdStrike」を使っている企業のWindows PCで発生した、違う意味での "クラウドストライク" というオチでした。
家庭のPCでは発生しない障害と評価していますが、間接的な影響は受けるかもしれませんね。