iPhoneはiOSアップデートするべき?IT管理プロがわかりやすく解説

2023年4月24日

新しいiOSがリリースされると、「アップデートによる不具合に気をつけて!」「アップデートしないとセキュリティがヤバい」といった、相反するような情報が飛び交います。

こうなると、「iPhoneのiOSって、アップデートした方がいいの?しない方がいい?」迷いますよね?

そこで今回、iOSをアップデート「する・しない」を決める基準について、情報セキュリティ資格を有するIT管理プロの実践知を「デジタルちょっと苦手…」といった方向けに、わかりやすい言葉で説明していきます。

最後までお読みいただければ、iOSをアップデート「する・しない」ご自身で判断できるレベルのITリテラシーが身につきますよ。

iPhoe iOSアップデート「する・しない」を決める基準

アップデートした方がよい方

  • 追加されたiOSの機能を使いたい
  • アップデートしないことで支障をきたしている

➡ iOSアップデート前のバックアップ推奨!

アップデートせず様子を見た方がいい方

  • いま使っている状態で困っていない
  • iOSアップデート起因での不具合が心配

➡ 新しいiOSリリースで発覚したセキュリティ不具合の対策を!

それぞれ後述していきます。

まずは、IT管理プロはどうするのか?以下説明していきます。

iPhoneのiOSは「すぐにアップデートしない」

まず結論から、新しいiOSがリリースされても、すぐアップデートせずにしばらく様子を見ます。

企業でITを管理する立場であれば、99%の方はこう答えるでしょう

なぜなら、情報セキュリティの要素には「"信頼性"が大事だよね」という考え方があるからです。

【信頼性】とは?

システムが使いたいときに使えること。簡単に言えば、iPhoneなどの iOSデバイスを使って「やりたいときに・やりたいことができる」状態をキープすることを指す。

なぜ信頼性の話をするのか?ですが、Appleの公開情報「iOS 16 のアップデートについて」を参考に、iOSのシステム品質に言及します。

iOS16以降の不具合をふりかえる

iOS16以降のリリースで発生した、影響度が大きそうな不具合の一例です。

iOS 16.1.2:ワイヤレス通信事業者との互換性の改善(Wi-Fiが不安定、すぐ切れる)

iOS 16.4:お子様からの承認と購入のリクエストが親/保護者のデバイスに表示されないことがある問題を修正

引用元:iOS 16 のアップデートについて - Apple サポート (日本)

つまり、iOS16.1.1アップデートしたことでWi-Fiの不具合に見舞われたら、iOS16.1.2がリリースされるまでの約1ヶ月間、ずっとWi-Fiの不具合に悩むことになってしまうわけですね。

また、iOS16.4.1がリリースされたタイミングでは、決済系アプリが使えない口コミが多くあったことを覚えています。

  • docomoのd払いアプリか使えない
  • 住信SBIネット銀行アプリで取引ができない

あなたも「iOSアップデートしたら、今まで通りにできなくなった!」なんて、一度は経験してますよね?

そのためIT管理プロは、「やりたいときに・やりたいことができる」iPhoneの状態をキープすることを何よりも優先する考えであり、リリースされたばかりのiOSにはアップデートしない方針です。

iPhone iOSアップデート「しない」ならセキュリティはどうする?

Appleが新しいiOSをリリースする、2つ目の理由ですね。

  • 新しいセキュリティの適用や修正

iOSをアップデートしないことによる、安全面にリスクがあるのは確かです。

だからこそ当サイトでは、新しいiOSリリースで発覚したヤバいセキュリティ不具合の傾向から、アップデートせずに様子を見るための対策までを、具体的にお伝えしているわけです。

  • メールやSMSのリンク→詐欺サイトに注意
  • 信頼度の低いアプリを使わない

どのタイミングでiOSアップデートすればよい?

「じゃあ、iOSは未来永劫アップデートしないの?」と言われるとそんな事はなく、次のような場合には素直にiOSをアップデートします。

追加されたiOSの機能を使いたいとき

iOS16以降で追加された、新しい機能の一例です。

  • カスタマイズ可能なロック画面
  • リマインダーアプリでメモの書式設定が可能
  • 生体認証を利用したパスキー
  • Appleメディアプレイヤーでの再生速度調整が可能に
  • iPadをホームハブとして設定できる

個人的には、特に使いたい機能はありません(笑)

ただ、iPhoneでの「パスワード」管理は便利になりましたね。2段階の認証コードや、メモが追加できるようになりました。まだまだ1Passwordには勝てませんが。

アプリがiOSバージョンに対応していないとき

iOSのバージョンが古く、普段使っているアプリが使えなくなったときです。

主にアプリを起動したタイミングで「iOSをアップデートしてください!」と促すことが多いので、一目瞭然でしょう。

iOSの機能で不具合が生じたとき

主に、iPhoneの[設定から確認できる機能ですが、今回は「ファミリー共有」に関する不具合を例として説明します。

  • スクリーンタイムの制限が有効にならない
  • 承認リクエストの通知がこない
  • 「探す」アプリで位置情報が見れない

などなど。家族でiPhoneを利用しているとよくある「iOSのバージョン違いで発生する問題」ですが、iOSアップデートすると解決するケースが多くあります。

iPhoneのiOSをアップデートするなら、事前にバックアップを

さて、晴れてiOSをアップデートすると決めたら、事前にバックアップをします。

以下、Appleが推奨するバックアップの方法です。

iPhone、iPad、iPod touch をバックアップしておけば、万一デバイスを交換、紛失、損傷したときも大切な情報のコピーがあるので安心です。

  • iCloudでバックアップする
  • Macでバックアップする
  • Windowsパソコンでバックアップする
引用元:iPhone、iPad、iPod touch をバックアップする方法

この中で、「iCloudでバックアップする」は現実的ではありません。

なぜなら、iCloudバックアップからAppleの有料サービスに促すからです。

バックアップを完了するには iCloud ストレージの容量が足りないという警告が表示された場合は、画面の案内に従ってストレージプランをアップグレード (有料) してください。

引用元:iCloud で iPhone や iPad をバックアップする方法

その他、iCloudバックアップは大量のインターネット通信を伴うため、Wi-Fi接続が必須レベルです。

ですが、上述したiOS 16.1.2の「Wi-Fiが不安定、すぐ切れる」不具合に見舞われたら、インターネット通信ができないためバックアップから復元ができません。

つまり、「不具合に備えてiOSをバックアップするなら、必ずPCが必要」と断言できます。

まとめ

iPhoneのiOSはアップデートした方がいいの?結論です。

アップデートした方がいい方

  • 追加されたiOSの機能を使いたい
  • アップデートしないことで支障をきたしている

➡ iOSアップデート前のバックアップ推奨!

アップデートせず様子を見た方がいい方

  • いま使っている状態で困っていない
  • iOSアップデート起因での不具合が心配

➡ 新しいiOSリリースで発覚したセキュリティ不具合の対策を!

何よりも、「やりたいことをできる」状態であることを優先しましょう。

  • この記事を書いた人

どうなの

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