パスワード管理アプリ「LastPass」から「Bitwarden(ビットウォーデン)」へ、
登録しているパスワード情報をコピー&ペーストで移行する
※CSV形式で移行する手順もありますが、
文字化けの対処が大変ですので、当記事では扱いません。
またLastPass退会手順まで包括していますので、当記事を読み進めていただけばlastPassから完全にサヨナラできますよ。
移行作業無事完了!Bitwardenは日本語表示だし使いやすそう。
LastPassからBitwardenへ乗り換え|PC&スマホ共通かんたん移行手順をIT管理プロが完全図解!! https://t.co/ewhAcntAHQ @dounanohackより
— p.sungsoon (@makosonn) March 18, 2021
LastPass改悪2点
LastPass難民続出となる2つのニュースが話題です。
1.LastPass無料だと「異なるデバイスで同期し使えない」問題
2021年3月16日以降、LastPass無料版で利用できるデバイスが「モバイル端末」または「PCのWebブラウザ」どちらかでしか使えなくなりました。
LastPass設定 | 使えるデバイス | 使えなくなるデバイス |
---|---|---|
モバイルを選ぶ | iPhone、Android、iPad、Apple Watch | PCのWebブラウザーすべて |
デスクトップを選ぶ | PCのブラウザーすべて | iPhone、Android、iPad、Apple Watch |
2.LastPass「無料ユーザーはサポートしません」スタンス
2021年5月以降、無料ユーザーはメールサポートしてくれません。
また2019年10月、唐突に日本語表示を終了した背景があります。
※スマートフォンLastPassアプリに関しては、日本語で表示されることを確認しています。
事前にアナウンスがあったか定かではありませんが、今後も日本語サポートを期待するのは難しいでしょうね。
LastPass続けますか?それとも他パスワード管理アプリ探しますか?
実用面で困ること、つまり「LastPassで異なるデバイス同期なパスワード管理ができない」点についての解決策です。
まず1点目ですが、LastPass課金プランに移行する選択肢があります。
PCスマホ同期可能なプラン
- LastPass Premium・・・月額3ドル
- LastPass Families・・・月額4ドル
但し、LastPassを運営する「LogMein社」の体制には不安しかありません。
その理由として挙げられるのが、LogMein社はLastPassを買収する前2014年、突如無料サービスを終了した背景があります。
無料で使っている利用者としては、文句は言えないかもしれません。
ですが「事前告知のない急なサービス仕様変更」って、どうなんでしょうかね?
有料・無料問わずリスクが高いと感じたため、筆者は2018年にLastpassからBitwardenへ乗り換えました。
LastPassの代替は「Bitwarden(ビットウォーデン)」一択
LastPassと同様、「PC⇔スマホ同期」無料でできるパスワード管理アプリといえば。
現状「Bitwarden(ビットウォーデン)」くらいでしょう。
Bitwardenの機能・特徴・使い方はこちらをCHECK
-
無料パスワード管理アプリ「Bitwarden」の使い方をIT管理プロが解説
続きを見る
そしてBitwardenには、LastPassから簡単に移行できるウェルカムな「インポートの機能」が準備されているんですね。
これを機に、パスワード管理アプリ乗り換えされては如何でしょう?
以下手順を説明していきますので、LastPassからBitwardenへ移行ご判断いただく材料にして頂ければと思います。
LastpassからBitwardenへパスワードを移行する手順
事前にBitwardenのインストール、無料の会員登録をすませておきます。
パスワード移行の流れ
- LastPassの全パスワード情報をコピー
- Bitwardenへペースト
- デバイスのオートフィル設定を変更
- Bitwardenパスワード自動検出テスト
- LastPassパスワード登録の削除、退会
1.LastPass登録パスワードをコピーする
LastPass - Sign In アクセスします。
[Advanced Options]→ [Export]を選択します。

次画面でマスターパスワードを入力します。
全パスワード情報がテキストで表示されるので、全文選択しコピーします。

ココに注意
貼り付け先の誤り、またクリップボードから情報がもれないよう、取り扱い注意しましょう。
2.Bitwardenにパスワード情報をインポート
Bitwarden ウェブ保管庫 ログインします。
[ツール]タブを表示します。

Bitwardenインポートの流れ
- [データをインポート]
- [インポートするファイルの形式を選択]
- [LastPass(CSV)]を選択
「またはインポートするファイルの中身をコピーして貼り付け」の欄に、LastPass保管庫でコピーしたパスワード情報を貼り付け、[データをインポート]を実行します。
インポート失敗した場合
パスワード情報が一部インポートできなかった、またはインポートをやり直したい場合の手順です。
Bitwarden保管庫の画面で、削除したいパスワードを選択し[オプション]→[選択したものを削除]してから、再度インポートを試みてください。

3.デバイスのオートフィル設定を変更
本記事では、「オートフィル=パスワード自動検出、自動入力」という位置づけで説明を進めます。
PCブラウザーのオートフィル設定
- ブラウザーの拡張機能から「Bitwarden」を追加
- 追加した拡張機能をクリック
- [設定]→[オプション]→[ページ読み込み時の自動入力を有効化]
iOSのオートフィル設定
- 設定アプリを開く
- 「パスワード」→「パスワードを自動入力」をタップ
- 「Bitwarden」を選択
Androidのオートフィル設定
- Bitwardenアプリを起動
- 歯車のアイコン「設定」をタップ
- 「Auto-fill Services」をタップ
- 「自動入力サービス」をオンにする
- 画面が切り替わるので「Bitwarden」を選択
4.Bitwardenパスワード自動検出の動作確認
ブラウザーから適当なログインサイトにアクセスし、Bitwardenがパスワードを自動検出することを確認します。

5.LastPassパスワード情報を削除し退会する
折を見て、LastPassのパスワード情報を削除し、退会してしまいましょう。
LastPassにログインした状態で、下記リンク先にアクセスします。
LastPass - Delete Your Account > Delete で、LastPassアカウントごと削除できます。

まとめ
「LastPass→Bitwarden」パスワード運用を移行する具体的な方法でした。
無料使用は、サービス側仕様変更されても文句つけられないのが痛いところです。
しかしLastPassを運営するLogMein社は、顧客ファーストとは程遠いサービス変更を繰り返している事実もあり、信頼性は低い評価です。
またBitwardenも同様です。もしものサービス変更・離脱に備え、登録したパスワード情報はバックアップをとっておくことをおすすめします。
続きを見るBitwardenのBackup(バックアップ)機能をIT管理プロが解説
因みにですが、Bitwardenは課金しても年間たったの10ドル(1,000円ちょっと)で、月換算だと80円です。
プレミアム版にして、Bitwardenのマスターパスワードを”FIDO認証”といった「パスワード入力不要、パスワードレスな所持要素認証」にするとセキュリティがグッと上がりますよ。
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