iPhoneはiOS 15から、二段階認証のコードが管理できるなど、並の有料パスワード管理アプリが涙目になる機能強化されましたね。
これでもうパスワード管理アプリはいらない!満足!!
... かと思いきや、まだ「パスワードは管理できる」レベルです。

パスワード管理できるなら、
問題ないでしょ?
いえいえ。パスワードに関する
- 使うシーンの想定
- いざ困る場面
- 活用する場面
この考えが、圧倒的に足りていません。

企業でIT管理すること15年、パスワード管理と利用シーンを熟知している筆者が、個人・ご家庭向けに解説していきます。
iCloudキーチェーンよりも1Passwordが優れている6つの理由
iCloudキーチェーンではできず、1Passwordであればできることです。
1. パスワードの探しやすさ
使いたいときに、サッとパスワードを探しだせるか?です。
iCloudキーチェーンは、保存済みパスワードを調べるのが手間なんですよね。
▼ iCloudキーチェーンでパスワードを引き出す手順
- iPhone「設定」をタップ
- 画面を↓にスワイプ
- 「パスワード」をタップ
- 検索…
「パスワード」までのショートカットアクセスしたいですね。iPhone純正「ショートカット」アプリをちょっと見てみましたが、残念ながら「パスワード」のアクションはありませんでした。
また設定から「パスワード」を表示した画面「視認性が悪い」ため、どのパスワードなのか?判別しづらいんですよね。

一方の1Passwordといえば、次のような機能が備わっています。
- 「ログイン名」任意の名前が設定できる
- 「タグ」でパスワードを分類化できる
- 「メモ」に自由な文字を入れられる
とくに「タグ」機能は、「銀行」や「クレジットカード」「楽天」みたいな括りで管理できるので、超便利ですよ。

例えば、1年に数回しか使わないような「保険」なんて、契約からして忘れがちですよね?
でも、1Passwordで「タグ」を設定しておけば、いざという時にパパっと引き出すことができるので、「情報の迷子」になりません。
iOS15.4以降、「保存済みパスワードにメモを追加」機能が追加されたことにより、iCloudキーチェーンの視認性の悪さは若干改善されました。
-
iPhone「保存済みのパスワードにメモを追加」のポテンシャルをIT管理プロが解説
続きを見る
2. ウェブアドレスが複数追加できる
1Passwordは、単一のパスワードに対して、複数ウェブアドレスを追加することができます。
楽天サービスを例に、 「楽天市場、楽天モバイル、楽天カード」 などなど、それぞれサイトのURLが異なります。
これをiCloudキーチェーンでログインしようとすると、
- 楽天市場→パスワード候補「表示される」
- 楽天カード→パスワード候補「表示されない」
つまり、同じ楽天IDパスワードを2重でiCloudキーチェーンに登録して管理しなければなりません。
この場合、楽天のIDパスワードを変更すると、もう片方も変更しなければならず、パスワード管理が煩雑化します。
一方の1Passwordといえば、以下ご覧ください。
複数アドレスの登録から、パスワードを使うシーンまで、1Passwordアプリ内の往来も自由自在です。
スマホ契約に多い「まとめて契約」に対応したパスワード管理手法です。
-
1Passwordで楽天サービス圏内の複数アドレスを管理する方法
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3. パスワード変更履歴
過去変更したパスワードを「変更履歴」から確認することができます。
「あれ?パスワード変更した(と思っていた)けど、更新できていなかった…」
なんてこと、1度は経験していると思います。
このような場合に役立つのが「パスワードの変更履歴」です。
1Passwordはパスワードの登録、更新したタイミングでパスワード変更履歴が記録され、後でパスワードを確認することができますよ。
4. パスワードを安全に共有できる
iCloudキーチェーンは「AirDrop」を使うと、パスワードを共有することができます。
ですがこの場合、次の制限があるんですね。
- 近い距離でないと通信できない
- iOS以外は使えない
つまり、WindowsやAndroid端末とは共有できません。
一方、1Passwordは2種類の共有方法があります。
- プライベートリンク(非公開リンク)
- 共有

「プライベートリンク(非公開リンク)」とは、自分のみがアクセスできるリンクです。
この「プライベートなリンクを取得できる」パスワード管理アプリって、実は「1Password」だけなんですね、この機能だけでも有料で使う価値がありますよ。
「共有」機能は活用の幅が広いですね。
- 共有期限:1回のみ~30日の間で設定
- アクセス権:メールアドレスを指定
- 共有相手は「1Password不要」
海外だろうと遠く離れた相手に、一時的にパスワードを共有することができますよ。
5. ファイル添付機能
1Passwordは、パスワードにファイルを添付して管理することができます。

例えば、電気の契約控えのハガキだったり、源泉徴収用とする「生命保険の払込証明書」など、パスワードに契約資料を添付した一元管理が実現できます。
6. パスワード「アーカイブ」して非表示化
1Passwordは、使わなくなったパスワードを「アーカイブ」して非表示にできます。
これまで使っていたパスワードを、いきなり削除するのは得策ではありません。
ですが、パスワード管理の一覧に残っていると、意図せずパスワード自動入力の候補で表示されるので、煩わしいんですよね。
iCloudキーチェーンだと「削除する」という選択肢しかありません。
一方、1Passwordには「アーカイブ」という、自動入力の候補として表示させない「バックアップ」という位置づけの保管方法があります。
アーカイブを活用すれば、スマホの乗り換えしまくりで固定費を削減したとしても、新旧契約のログイン情報を消さずに安全なパスワード管理ができます。
まとめ
パワーアップしたiPhoneのパスワード管理「iCloudキーチェーン」でも、1Passwordには勝てない6つの理由でした。
- パスワードの探しやすさ
- ウェブアドレス複数追加できる
- パスワード変更履歴
- パスワードを安全に共有できる
- パスワードにファイル添付できる
- パスワード「アーカイブ」非表示化
やはり餅は餅屋、パスワード管理はパスワード管理屋さんですよね。
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