マネーフォワードME「家計診断」理想の家計は現実的でない2つの理由

2022年7月21日

マネーフォワードME「家計診断」は、設定したプロフィールと似たユーザー群をもとに "理想の家計" を算出し、自身の家計簿と比較できる機能です。

画像元:マネーフォワードME

理想の家計の 解析結果が正しければ、強力な家計改善ツールになり得ますが、果たしてどのくらい参考になるのでしょうか?

今回この「家計診断」について、実際にマネーフォワードMEを使っている方の評判から、活用ポイントについて解説していきます。

家計簿 マネーフォワード ME

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マネーフォワードの家計診断は「参考程度に」

結論として、家計診断の結果データ "理想の家計"は、

正確性に欠け、かなり的外れです。

真に受けないようにしましょう。

この理由について後述していきますので、

理想の家計より支出が多い…

このように悩まないでくださいね。

まずは「家計診断」を実際に使っている方の評判、口コミを紹介していきます。

マネーフォワード家計診断の評判は悪い

算出された "理想の家計" とのギャップに、皆さん困惑気味ですね。

マネーフォワードの家計診断について、低評価な口コミばかりですね。

では、どのようにして「理想の家計」が算出されているのか?

具体的に説明していきます。

マネーフォワード「理想の家計」プロフィールから算出

マネーフォワードME公式からの引用です。

家計診断は登録いただいたプロフィール設定をもとに理想の家計を算出し、家計改善に役立てていただける機能となります。

マネーフォワードME

理想の家計を算出するための、わが家のプロフィール設定です。

マネーフォワードME|わが家のプロフィール設定

一部非表示の項目、フィルターしていますが、ざっくりプロフィール設定から導きだせる情報です。

  • 40代男性
  • 都内某所マンション在住
  • 子ども3人(5人家族)
  • 年収
  • その他、興味ある金融商品

上記プラス、マネーフォワードが定める「個人情報保護方針(プライバシーポリシー)」に遵守した情報です。

個人を特定できない範囲で当社サービスに関する統計データを作成、利用、開示又は提供するため

引用元:マネーフォワード> 個人情報保護方針(プライバシーポリシー)

つまり、マネーフォワードMEの入出金に記録されるデータを、個人情報を伏せて利用できる仕組みとなっています。

では、なぜ利用者の評価が低いのでしょうか?

マネーフォワード「家計診断」的外れな理由2つ

ズバり2つです。

  • 全国統計データを加味していない
  • プロフィールから算出しても参考にならない

この結論に至る理由として、わが家の「教養・教育」を参考に、以下リアル家計簿とのギャップを示していきます。

わが家の「教養・教育」とのギャップは3倍

※表記について:以降「教養・教育」を「学費」と表記していきます。

とある1ヶ月の、わが家の「家計診断」結果です。

「教養・教育」理想の家計とのギャップ

・わが家(図上):168,230円/月

・理想の家計(図下):56,708円/月

理想の家計と比べた場合、わが家の学費は「約3倍」なので、支出が特出してみえがちですが、実はそれ程でもありません。

きちんと、「支出すべて説明できるように理由付け」しており、内訳はこのような感じですね。

わが家の学費サマリ月平均の支出額
私立の学費関連:1人分80,000円
公立の学費関連:2人分40.000円
塾、習いごと:3人分の校外学習費50,000円

学費比較:全国統計データとわが家の支出差2万円くらい

わが家の学費は、全国平均と比べ「2万円ほど支出が多い」結論づけしています。

その根拠として、文部省調べ「一人当たりの小学校、中学校、高校の学費」ピックアップして説明していきます。

画像元:平成30年度子供の学習費調査の結果について

上図より、おおよその月の学費を算出してみましょう。

区分公立私立
小学校27,000円133,000円
中学校41,000円117,000円
高校38,000円81,000円
※下3桁は省略

給付金などは加味していませんので、実際はもう少し支出を抑えられるかもしれません。

ですが、「交通費」また「昼食費」なども加味すると、1ヶ月でだいたい10万円という概算は変わらないでしょう。

つまり、わが家の学費は「さほど特出した支出ではない」理由となりますね。

では以降、マネーフォワード「理想の家計」算出値のギャップを裏付けていきます。

塾は指導タイプ「個別 or 集団」で異なる

「学校外活動費」の部分です。

学年にもよりますので、以下ざっくりな塾の相場です。

塾タイプ、講習学習費
個別指導月30,000円〜
集団指導月10,000円〜
「春期、夏期、冬期」講習期ごとに20,000円~

その他、習いごと単位で「月1万円」くらい

水泳、ダンス、空手などの習いごと単位で1万円くらいですね。

このあたりも文部省調べデータがありますので、興味のある方は覗いてみては如何でしょうか。

【文部省調べ】子供の学習費調査-結果の概要

マネーフォワード「理想の家計」像がヤバい

学習費の相場および、全国平均から導き出されるマネーフォワードの「理想の家計」像です。

費目月平均の支出※3人分
公立の学費30,000円
塾は集団指導30.000円

塾は低価格の「公文式」などでしょう。

水泳やダンス、空手などの習いごとは皆無、つまり「習わせられません」。

以上ですが、、ぜったい無理ですね。

つまり、マネーフォワードの理想の家計は、

「生活スタイルにマッチする理想の家計を算出しているわけではない」

このう事実、お分かりいただけるはずです。

以上の結果ふまえ、マネーフォワードへの指摘事項です。

マネーフォワードの利用者数は1,200万人越えであり、1,200万人超のプライバシー情報を活用していることをプライバシーポリシーで公表しています。

そのわりには、

"理想の家計" の信頼度は低い

このように評価せざるを得ませんよね。

この記事の執筆時期は2022年7月ですが、ご紹介した口コミの投稿日は2016年のものもあります。

つまり、「家計改善なデータを提供する技術は6年前と変わらない」ツッコんでみます。

素人考えながら、マネーフォワードのプロフィール設定と全国の学費統計データとかけ算して、ExcelのBI機能を活用したベクトル解析だけでも、もう少しマシな "理想の家計" 解析結果が算出できるはすなんですけどね。

マネーフォワードさんは、数値だけでない「リアルな生活スタイルを鑑みた家計の解析技術」もう少しお勉強した方がよいでしょう。

「家計診断」信頼性は低いが看過もダメ

ただ、わが家の場合「16万円」もの支出はちょっと問題かもしれません。

まったく無視してもよい状況でもありません。

とはいえ、わが家でコントロールできるのは「塾・習いごと」くらいです。

わが家の学習費サマリ月平均の支出額
私立の学費関連:1人分80,000円
公立の学費関連:2人分40.000円
塾、習いごと:3人分の校外学習費50,000円

これはわが家のポリシーですが、「子どもの習いごとは削るべきではない」考えです。

しかしながら、収入を超える学費は払えないという側面もありますので、次のような家計見直しを図っています。

①学習塾を「オンライン」へ変更

オンラインの塾だと個別指導でも「15,000円くらい」ということがわかりました。

通塾は30,000円くらいですので、半分の15,000円に学費がおさえられますね。

そら塾は1ヶ月無料体験できるうえ、そのまま入塾しても、今なら入塾料11,000円がタダになります。

くわしくは、別記事でご紹介したいと思います。

②他の支出をおさえ学費へ捻出する

固定費を削る方法の例です。

ご時世的に厳しくなりつつありますが、「電気を切り替え」ると、削減効果が持続します。

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まとめ

マネーフォワードME「家計診断」理想の家計の信頼性が低い理由でした。

  • プロフィール設定を数字だけで見て算出しているだけ
  • 全国統計データなりを加味していない

その道のプロを名乗るのであれば、単なる分析結果を示すだけでなく、そこから導き出せる家計改善の提案あってこそですよね。

ただ、完全に無視していいものでもありません。

マネーフォワード家計診断の結果「参考にする」意見には賛成です。

何も目標値がないよりはマシですよね。

"理想の家計" を参考までに、家計の振り返りをしてみては如何でしょうか。

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